髪が成長する準備へ!プロペシアの初期脱毛とは
現在、プロペシアはAGAを食い止める医薬品として定着しています。
ところが、プロペシアを飲むと逆に髪の毛が抜け落ちたと嘆く患者さんもいます。
これはプロペシアを飲んだ後の初期脱毛とよばれるもので、決して髪の毛に悪影響を与えているわけではありません。
今回は、プロペシアの効果を正しく理解してもらうために初期脱毛について詳しく解説していきます。
プロペシアの初期脱毛とは

プロペシアという言葉を耳にすると「AGAの治療薬かな?」と思う人も多いかと思います。
プロペシアはフィナステリドという有効成分を含み、薄毛に悩む人の治療薬となっています。
ただ、個人的に気になるのがプロペシアの効果をあまり詳しく理解されている人は少ないことです。
臨床試験で有効性が実証されたプロペシアですが、飲んだからといってすぐに薄毛に効くわけではありません。
臨床試験では、6ヵ月間は効果が得られたそうです。それまでは特に目にみえるほど効果がでたわけではなく、どちらかというと緩やかに薄毛の進行を食い止める効果をもちます。ただ服用初期段階には脱毛量が増える場合も珍しくなく、治療薬の副作用だと誤解する人もいます。
薄毛になるメカニズムや原因とは
薄毛治療にはメカニズムや原因を知っておくことは欠かせません。髪の毛は成長期・退行期・休止期とよばれる「ヘアサイクル」があります。
このうち退行期や休止期では生えた髪の毛の成長が止まり、髪の毛が抜け落ちる時期です。そしてまた新しい髪の毛が生えてくるのが、一般的なヘアサイクルです。
しかし、男性ホルモン(テストステロン)が「5αリダクターゼ」という酵素と混ざれば成長段階の髪の毛に悪さをする「ジヒドロテストステロン:DHT」に変化します。これが薄毛の原因の1つです。
ほかにも、血流が薄毛の原因になるともいわれています。毛細血管から送られる髪の毛の栄養素が不可欠。しかし、血流が悪くなると栄養素は届かなくなります。
初期脱毛時期のポイント
プロペシアを飲みはじめると、3カ月間は初期脱毛の症状があらわれます。
大事な髪の毛がたくさん抜けたからといって、プロペシアの服用をやめてはいけません。この時期は弱っていた髪の毛が、新しく生える強い髪の毛によって押し出されているだけなのです。
これはプロペシアが、正しいヘアサイクルへ整えようとしている証拠です。
たくさんの髪の毛が抜けると、薬の副作用かもしれないと思う人もいるかもしれません。ですが、本来のヘアサイクルに戻ろうとしているのでその点は安心してください。